病院に到着し、ホッとしたかったのだけれど・・・
さて無事に(?)救急車が整形外科にたどり着き、娘に見守られながら救急隊の方に運び込んでいただきました。
道中三十分~四十分、かかりつつ、たどり着きました。
(道中三十分という字面で、東海道五十三次、東海道中膝栗毛を思い出しました)
整形外科の救急窓口に到着し、まず一番最初に行ったことは、運ばれてきたストレッチャーから、病院の救急窓口にあるベッドへの移動という、痛みが伴われる一大イベントの発生です。
搬送中は、痛みの執着地点が見えない中で、どこをどうすれば痛みが落ち着くかを探って、探って、探ってなんぼ、探ってなんぼの商売じゃ。と、冗談をいう心境でもなく、ただひたすら、痛みが落ち着くポジションを探っていました。
そうこうして激痛と隣り合わせで搬送される中では、痛みの落ち着くポジションなど見つけられなかったけれど、病院到着後、院内のベッドへストレッチャーから移動された時は、それ以上の激痛が足の先から頭のてっぺんまでを駆け抜けました。
(これが恋だったらいいのに、、、いや、よくない。恋はこんな激痛じゃない。)
履いていたハーフパンツ・運動用スパッツ・下着、一思いに切ってくれ!
救急のベッドでは、脚の下に支えとなる三角形の枕を挟んでもらい、落ち着かせていただいたところ、ピーク時の痛みの7割くらいまで痛みが収まりました。
ただ、とりあえず履いているものを脱ぎ、患部である右脚全体を見える状態にしておかねばなりません。その時に履いていたものは、ハーフパンツの下に、運動用のスパッツ、そしてボクサーパンツでした。
ハーフパンツ以外は、ピチピチで足を曲げでもしない限り、脱げるような状態ではありませんでした。
救急対応の看護師さんが、ここを出さないといけないから、脱がしたいということを言ってきたので、脱ぐよりは切ってもらいたいと伝えると、「もったいない精神があって、切るのが忍びないからどうにか脱がないか?」という提案をしてきてくださいました。
「高そう、もったいない、脱がしてあげるからやってみよう」などという趣旨の発言をされるも、少しでも動かすと痛いので、『ハサミはないですか?できれば切っていただいた方がうれしいのですが・・・』と伝えたところ、「ハーフパンツはどうにかなるから」と、私に痛みが生じることを意にも介さずに脱がし、スパッツについては、かなり惜しまれながら切ってもらいました。
もしスパッツを脱がされでもしたら、痛みが生じて、暴言を吐いてしまってもいいのではないかという衝動に駆られていたかもしれません。
ということで、そこまで発展しなくてよかったなという感想が後には残りました。
ボクサーパンツは、救急窓口では脱ぐ必要がなく、そのままでよかったので、そこでは命拾いをしました。
レントゲン撮影 痛いっ!!!
色々脱皮することができたので、所見で異常がみられるということがわかりました。
これはレントゲンを撮るしかないねという医師の話により、レントゲンを撮るまで待ちました。
ピーク時の痛みより少しばかり痛みが和らぐポジションを見つけたため、多少の痛みに耐えること、三十分くらいたったでしょうか?
「それではレントゲンを撮りに行きます」という号令をうけ、そのままベッドを揺らし、救急搬送の窓口横にあるレントゲン室に運び込まれて、複数回、レントゲン撮影を行いました。
そこにいたレントゲン技師は2名。
1人はベテランのオジサン~オジイサンの間にいるようなご年齢の方と、もう1人は若くてキョドキョドして、汗かきで、頼りなさそうな技師さん。
顔は、芸人の宮下草薙の草薙さんに瓜二つ・・・だったかな。もう、そう思っちゃったからその顔しか思い出せないくらいの人。
オペレーションは、オジサンが行いつつ、撮影角度の調整などを草薙さん(仮)が行っており、もう少しテキパキしてくれないと、こっちが不安で押しつぶされるというくらい、キョドキョドやるものだから、ずっと強い口調で、「そうじゃないよ!●●をやるから××しないと!」と言われている姿を見ていたものだから、本当に不安で仕方がなかった。
そして、脚をもちつつ痛みができるだけ生じないように、頑張って抑えつつも、右側、左側、中央と、言われるがままに 体勢を変え、 動かすごとに激痛を伴う骨折した骨が生み出しているであろうバキバキ音と戦いながら、レントゲン撮影を行いました。
そして、レントゲンが終わるころ、私の心も、バキバキの粉々になっていました。
レントゲンを撮り終えて、また救急搬送の場所に戻されて、それからシーネとよばれる固定具を、膝の角度を少しつけた状態で装着してもらえ、なんとか痛みが3分の2くらいに収まってくれました。
三角形の足の枕と、シーネで固定されたまる体勢と脚の置き場所を見つけだし、体勢を固めました。
数分後、ざわつく隣接する救急の診察室。
「うわー」「こりゃひどいわー」とか、「40歳だとこれはキツいね~」などの医師と思われる人や、看護師さんと思われる人の声、声、声。
当初は、他の方の診察結果を見ながら言ってるのかと思っていた(願っていた)ものの、年齢の話まで出たので、「ああ、私のことか。。。」と腑に落ちてしまったわけです。
これは、後にも思ったことなのですが、この病院だけなのかどうかわからなけれど、看護師さんの噂話というか、愚痴やら声やらがとても大きく、もうちょっと静かに話ししてもらわないと、全部患者さんに聞こえてるからね!
入院と、手術という2大キラーワード(心砕かれる)
レントゲンを撮り、ざわつく診察室。
そして、その後来る看護師さん方々から、大変だ~というような声を、笑いながら掛けられ、こんな思いをしたのは自分のせいだとは思いつつも、「そんな口調でいわれるのも違うと思う。。。」と心の中で思うのでありました。
レントゲン撮影の後、私を含めずに妻と娘が医師からレントゲン写真を見せられながら説明を受け、入院と手術だという説明を受けていました。
その流れで入院の手続きとなる書類への記入などをやってもらったようです。
そんな説明をされていたとは知らず、またそれからしばらく時間をおいて、「CTをとります」と言われ、また痛い思いをするのね。。。とあきらめつつ、CT室に運ばれ、脚のCTをとっていただきました。
ただ、CTをとるときは、脚の固定具であるシーネをとることなく撮影することができたため、脚の角度を少し変えはしたものの、レントゲン撮影の時に味わった痛みを味わうことなく撮影を終えることができました。
そして、CTを撮り終えたのち、ようやく家族と対面し、とにかく大丈夫だと言ってくれる妻に励まされながら、入院することと手術をすることを聞きました。
早く手術をして、すぐに退院できればいいなという希望を抱きながら、詳しいことは主治医になる先生と話してほしいというような言い回しを受け、入院病棟への移動をすることになりました。
初入院・初手術。
とにかく早く治したい。
とにかく早く痛みを引かせたい。
そればかりを祈り、すぐに手術できることを切に願うばかりでした。