本当にこの痛みなくなるの?とんでもない激痛 ORIF術後
前の記事にも書きましたが、術後の半端ない痛みは一晩中続き、痛みだけではなく、痺れによる感覚の欠如も伴っており、気持ち的には骨折した時と同じか、それ以上の絶望感を味わっておりました。
骨折した際、脚の置き方によっては痛みが軽減することもあったのですが、術後、脚は完全固定というべき状態になっており、可動不可能な状態になっていたため、一寸も動かすことが叶わない状態です。
入院して初めて、誰かに泣き言を言いたいという気持ちになりました。
右脚ひざ下に広がる激痛と、右足全体に広がる痺れ。
自分で触れても、人の手で触れてもらっても、太ももから下の部位は、触られている感覚が一切ない。
気持ちが悪いのは、指を曲げるという脳からの指令は、足先に通じていて、足の指は曲げられるものの、感覚がないので、自分が動かしていると実感できないため、別の生物のように見えました。
看護師さんにも 痛みと共に痺れが取れないということは伝えたのですが、「まだ麻酔が効いているのかもしれない 」 と回答をいただいたものの、痛みが生じていることを伝えると、「それであれば麻酔は切れているかしら・・・」という答えに変わり、より不安が大きくなるだけでした。
不安と、痛みによる不眠で、精神的にはもうボロボロ。
こんな状態で、時計の針とにらめっこした手術日の夜10時~翌朝の8時。
いつまでこの地獄のような状態が続くのか、もう痛みが引くことはないのではないか・・・。
事前に主治医から「術後の痛みは2~3日で落ち着きます」と説明を受けていましたが、その言葉にすら疑心暗鬼を生じ、心細いことこの上ない時間をただひたすらに過ごしておりました。
なんとか、翌朝の10時になるころ、痛みが一段落を迎える。
6時・7時・8時・・・時計とにらめっこ。
朝になり、妻に痛みと痺れの現状をラインで報告をして、不安に感じることを吐露しました。
その後、執刀してくださった主治医がやってきてくださいました。
術後のレントゲンをお見せいただき、手術はうまくいったことをお伝えいただき、
「具合はどうですか?」というありがたい一言に、痛みで眠れなかったが、朝になり少しマシになってきたことと、痺れがとれず不安であることを伝えました。
主治医からは「血をとめた時間が長かったため、痺れがなくなるのに1週間程度かかってしまうかもしれない」「徐々に痺れが取れてきます」という回答があったため、心が少し軽くなるのを感じました。
その他、ビックリする一言があったのですが、「今日からもう、リハビリが入ります。」という発言。
「あ・・・。そういえば事前に説明されたような気がする。」と思いつつも、無理だろう!と心の中で先生に突っ込むのでした。
痛みに関しては、痛かったら痛み止めを貰ってくださいという事をいわれ、一度摂取した後は、本来8時間を空けるべきなのだそうですが、主治医からは痛みがあったら使っていいですという許可をいただいたのでした。
朝の時点では、まだ摂取できないはずの痛み止めだったのですが、その後すぐに座薬を入れていただいたのが、ようやく少しずつ効いてきました。
とはいえ、やはり痛みと痺れがあり、誰かと話せる気力もなかったため、個室であることに安堵をしました。
看護科長から、大部屋に戻りますか?という問いかけがありましたが、またあの痛みが夜に来た時のことを考えると、大部屋で過ごすのが難しいと思われたので、もう一日様子をみたいと伝え、個室利用を延長させてもらいました。
外には、術後の様子を気にして話をしに来た、同部屋にいた戦友が来ていたそうですが、この状態では話をすることも億劫で、入ってきてもらうこともできませんでした。
それから数時間して、瞼をとじれば夢を見ることができはじめ、痛みで動く気力もなくなっていたものの、軽減した痛みに自分を奮い立たせ、なんとか自分の意志で動くこともできるようになりました。
そのため、尿器でのトイレもできそうだったので、尿道カテーテル(おしっこの管)を、看護士さんに抜いてもらえました。
ある程度、動けるようになってきたといっても、バイタルという様々な体のデータを測っているモニターがつながっており、体のいたるところに管がついていました。
しかしそれも手術の夕方にはとれたので、あと邪魔なものは、抗生物質を投与するための点滴の管くらいなものでした。
術後は3日ほど抗生物質の投与が続くという事でしたので、なんとか左手を動かさないようにして安静を務めました。
午後三時、面会時間を迎える
病院からは、痛み止めの感覚はできる限り8時間くらい空けるようにと言われていたのですが、手術翌日だったため、ある程度は仕方なしという事で、午前6時くらいと、朝食後の午前9時くらいに処方してもらいました。
その後、昼食はしっかり食べようと頑張ってみて、完食をし、 就寝前に痛み止めを貰うことを念頭に時間を逆算して、 13時くらいにもう一錠、処方してもらいました。
あとはできる限り、時間を空けて処方してもらうようにしようと思い、多少は気持ちを落ち着けながら休むも、痛みより痺れが気になり不安が止まず。
そして面会時間の15時がやってきました。
妻が面会に来てくれたものの、能動的に話をすることができる心もちではなかったので、言葉を発することができず。
でも妻はありがたいことに、何を聞くでもなく、静かに横に座っていてくれました。
実父は、術後様子を見に来るという事を言っていたのですが、この様子では相手することが大変かなと思い、少し日程をずらしてもらうようにお願いをしておりました。
妻がいても、少しも苦痛に感じず、好きに過ごさせてくれるのはやっぱり夫婦だからだな・・・と思った時間でした。
少し気になることや、話したいことがあればそれを伝え、特に長々と話をすることはなかったのですが、それでも聞いたことと体験したことと、感じたことを話すという事で少しずつ自分のなかでも整理することができていったように思います。
それから面会時間を夫婦で過ごし、あれやこれやとお願いしたりと、その時間内にも少しずつ動けるようになってきたのですが、やはりその時点では、大部屋に移動するという判断は下せず。
痛み止めが効いているタームを過ぎても、さほど大きく痛みが変わることがなくなっていましたが、痛み止めには解熱・鎮痛の効果があるという事と、保険的な意味合いでも、寝る前に貰うことにしました。
面会時間も終わり、食事も食べることができるようになっており、もう翌日には問題なさそうだなと思って、しっかりと寝るという事を頑張ってみようと思いました。
手術後は、痛みで眠れなかったのに、1日たっただけでこれだけ痛みが引くものかと感動したものです。
ただし、動けないのは、手術前と変わらず。
上だけを見て、眠るという事がどれほどつらいか、いや、上だけを見てというよりも、足を動かさずに寝るという事がどれだけ辛いかを感じては嫌な気持ちになりました。